朝の定期便 2012-07-24(火)
271615
>今朝の最低気温21.4度(05:11;さいたま市観測点)、くもり。
>おはようございます。くもりの朝を迎えています。予報では午後に30°超えの真夏日。外れますように。
>私がどんな本を読んでいるかということは、今までほとんど公開してきませんでした(つまり、日頃は一般的な本の書評しか書かない)。
>何を読むかということは、個人にとって強力なアドバンテージだからです。
>しかし、よくよく考えてみると、問題意識を持っていなければ全ての書物はただの文字の羅列に過ぎません。
>つまり、どんな書物を読むかということは少しのアドバンテージであって、何を読み取るかが真のアドバンテージになります。
>だからというわけではありませんが、今日は読書の一部を紹介したいと思います。
>私がこの1年の間に、もっとも影響を受けたのは高史明氏の「『歎異抄』と現代」でした。
>人生観、死生観が変わるほどの強烈なインパクトを受け、作曲に向かう姿勢にさえ少なからぬ変化がありました(実は大変化があった)。
>人生はどれだけ沢山のことを成し遂げたか、ではなく、どこまで深く到達したかだけに絞られるのだと悟りました。
>人は、ほんの数秒後には死んでしまうかも知れないのです。言葉では、誰もが知っていながら、それを実感できたのは3.11後に高史明さんの考え方を知ったからでしょう(「歎異抄」は単なるキーワードのひとつに過ぎません。ウィキペディアで調べても、私が問題としている核心には出会うことができないはずです)。
>そして、ガンジーの有名な「明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい」という言葉が、にわかに輝き始めます。
>しかし、この言葉を知ったからと言って、レディネスがない場合は「そのとおりだ!!!!」と思いながらも「ただのありがたい言葉」で終わってしまいかねません。
>私達が毎日学ぶのは知識ではなく、このような言葉に出会ったときに「変われる自分」になるための志と覚悟です(いま、読んでいるのが、まさにそれを論じる偶発的計画性理論に関する「その幸運は偶然ではないんです!」)。
>ではここから、この1年くらいの間に読んだ、あるいは現在読書中の書物から私を変えるに至った(あるいは変えつつある)書籍の一部を紹介します。
・NHKカルチャーラジオ 『歎異抄』と現代 高史明(コ・サミョン)NHK出版刊(ラジオ放送も併聴しました)
・広瀬ちえみ集 セレクション柳人14 邑書林刊
>川柳は時実新子さんと太田うさぎさんの2人だと思っていたのですが、広瀬ちえみさんの「松林だっただっただっただった」に出会って、新しい言語感覚と視点を知りました。一般に川柳は「風刺とジョーク」と思われていますが、実際の川柳界は、もっとずっと広く深い世界です。
・犯罪 フェルディナント・フォン・シーラッハ 東京創元社刊
>小説部門からは1冊だけ。吉村昭さんの「戦艦武蔵」も強烈でしたが、1冊だけ選ぶとしたら本書。50年後には古典の名著として世に残ることでしょう。
・働く/働かない/フェミニズム 小倉利丸/大橋由美子 青弓社刊
>1991年刊の古い本です。人が人にどのように相(あい)対してきたのか(それがその社会の本質)に興味がある人にとっては一気読みの書物でしょう(文字が小さくて長いですよ)。読後の感想を聞けば、その人のスタンスが分かってしまう踏み絵のような本でもあります。
・複製芸術時代の芸術 ヴァルター・ベンヤミン 晶文社刊
>ヴァルター・ベンヤミン(1892-1940)はドイツの思想家。とても難しい本なので、多木浩二さんの「ベンヤミン『複製芸術時代の芸術』精読」を併読するとグッドです。でも、このような書籍を必要とするのはクリエイターだけかも知れません。
>長くなってしまったので、以下書名のみ(重要な本ではない、ということではありません)。
・なぜこの方程式は解けないか? マリオ・リヴィオ 早川書房刊
・マインドタイム 脳と意識の時間 ベンジャミン・リベット 岩波書店刊(放送大学の講義で紹介されたもの、読書中)
・経度への挑戦 デーヴァ・ソベル 翔泳社刊
>地震情報(日本域におけるM5.0以上、あるいは最大震度4以上の地震についてお知らせします)
不気味な静けさを感じるのは、私が単に臆病だからでしょうか。
>気象情報
ヴェセンティは日本時間午前9時現在、華南に上陸して香港の西約180kmにあります。
>観測史上1位の値 更新状況(閲覧可能なのは今日だけです)
記録を更新した観測点はありません。
>あいかわらず富士山頂はポカポカ陽気です。午前11時で12.7°。何かが起こっているのかも、と勘ぐりたくなります。念のため、イメージとレニングと備えの確認を。少量の火山灰でも都市インフラを停止させる可能性があります。
>今日のFM番組から
・午後2時00分 クラシックカフェ
北欧特集。ヒューゴ・アルヴェーン(1872-1960:スウェーデン)、オスカル・メリカント(1868-1924:スウェーデン)、シベリウス。メインプログラムはシベリウスの交響曲第2番。これはいい曲ですね。
・午後7時30分 ベストオブクラシック 名ヴァイオリニストを聴く(2) ヒラリー・ハーンとイスラエル・フィル
ヒラリー・ハーンは1979年アメリカ生まれの女性ヴァイオリニスト。メインプログラムはプロコフィエフの「交響曲第5番」。
>7月24日の過去のできごと
1783年 ベネズエラの政治家シモン・ボリバル誕生。「シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ」は、彼の名前に由来している。
1803年 バレエ「ジゼル」で知られるフランスの作曲家、アドルフ・アダン誕生。
1860年 モラヴィア(現チェコ)生まれのグラフィック・デザイナーで画家のアルフォンス・ミュシャ誕生。
1880年 スイス出身の作曲家、エルネスト・ブロッホ誕生。
1901年 俳人の中村草田男誕生。
1911年 アメリカの探検家で考古学者のハイラム・ビンガムがマチュ・ピチュの遺跡を発見。
1917年 作曲家の磯部俶(いそべ・とし)誕生。
1947年 ピアニストのピーター・ゼルキン誕生。父はルドルフ・ゼルキン。
1969年 人類初の有人月着陸を果たしたアポロ11号が帰還。
1974年 中性子の発見者として知られるイギリスの物理学者、ジャームズ・チャドウィック没。
2000年 アメリカのヴァイオリニスト、オスカー・シュムスキー没。