作曲工房定期便 2013-09-24(火)
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>今朝の最低気温18.5度(02:27;さいたま市観測点)、くもり→晴れ。
公式記録では雨量0.0mmですが、昨夜、あるいは未明に雨が降りました。
>月曜から木曜まで「大人の基礎英語」でこっそり英語表現を学んでいるのですが、火曜日は次の放送が、京都大原に住むイギリス人ハーブ研究家であるベニシア・スタンリー・スミスさんの日常を追うドキュメンタリーの「猫のしっぽ カエルの手」という番組(元はBS番組の再放送)です。
>今日のスタートはハーブの「株分け」。
>本で調べれば、いつ頃株分けするかということが書かれているはずですが、土地(あるいは緯度・標高など)によって植物の状態は異なることでしょう。
>つまり、知識ではなく、その植物に対する理解が正しい株分け時期を見極めるポイントになります。
>今日のテーマは「秋の川遊び」でしたが、番組には日本文学研究者で長く日本の大学で教鞭を執ってきたドイツ人シャウベッカー・デトロフさんが登場。
>彼は羊を飼ってはその羊毛でセーターを作り、毎年1匹の豚を大切に育てては、その豚から1年間の食肉を得ています。
>愛情たっぷりに苦労して育てた豚ですから、感謝しながら大切に食べます。
>人は塩を除けば、ほとんど全て生き物を食べて生きています。命の連鎖は地球の掟。私は、それを栄養学を学ぶ中で徐々に理解しました。
>知らない誰かに屠殺を外部委託して、パック詰めの肉を食べていると、そういうことを忘れてしまうかも知れません。
>秋の週末、シャウベッカーさんのガイドでベニシア一家はカヌーで川下りをします。
>周囲を山に囲まれた桂川をくだって行くと「天国みたい」という言葉が出ます。
>昼食では、ベニシアさんが下拵えして持参した「ニジマスのホイル焼き」(もちろん、ハーブで調味・香り付けされた)とシャウベッカーさんの手作りソーセージなどでBBQ。
>達人たちの素晴らしいランチが始まります。
>私には無理ですが、これも大隠居のひとつの姿だと思いました。
>自然を理解して、人も自然の系の一部として、その恵みの循環の中で生きることは理想のひとつです。
>ベニシアさんの世界に触れるたびに、やる気100倍になります(私はベニシアさんではないので彼女を目指すわけではありません。あるべき私の未来を目指します)。
>達人を目指して大隠居。
>やるぜい!
>地震情報(日本域におけるM5.0以上、あるいは最大震度4以上の地震についてお知らせします)
>気象情報
台風第20号(パブーク)は09時(JST)現在、父島の西南西約270km(北緯25.8度、東経139.9度)にあり、中心気圧970hPa、中心付近の最大風速30m、瞬間最大風速40mで北西方向にゆっくりと進んでいます。関東地方にもっとも接近するのは26日朝ころになる予想です。
昨日の最高・日最高気温は熊本県甲佐観測点の34.2度(13:45)でした。九州では、まだ夏が残っていますが、昨日の北海道・北見・紋別地方 西興部(にしおこっぺ)観測点では最低気温が0.6度(05:44)まで下がって、冬が始まっています。
>観測史上1位の値 更新状況(閲覧可能なのは今日だけです)
昨日は岐阜県付知(つけち)観測点で1時間降水量の日最大値1件(オールタイムと9月の記録の両方)だけが更新されています。
>今日のFM番組から
・午後2時00分 クラシックカフェ
ベートーヴェン「プロメテウスの創造物」「合唱幻想曲 ハ短調 作品80」「交響曲第9番 ニ短調 作品125」。第9の前にシューベルト「歓喜に寄す」が入ります。
第九、第1楽章は、ベートーヴェンが遺した巨大で精緻な構築物です。第3番第1楽章は、石を積み上げた砦のような強靭さを感じますが、第九第1楽章はきちんと切り出した石材を組み上げた幾何学的な構造物を思わせます。対して第5番第1楽章は崩すことのできないピラミッド。
・午後7時30分 ベストオブクラシック ブルーノ・カニーノ ピアノリサイタル
ブルーノ・カニーノ(1935- )は、イタリアのピアニストで作曲家。
私が初めて彼を知ったのは1970年代前半のFM番組「現代の音楽」で。これから書くのは、録音していなかったために1回聴いた限りの記憶です。というわけで誤りが含まれているに違いないことを宣言しておきます。
その番組で、彼は自作曲とパオロ・カスタルディ(この人については、その後番組に出た回を聴いていない)の「グリッド」という曲を弾いたように覚えています。なぜ、覚えているかというと「グリッド」という曲がリストの「愛の夢第3番」とショパンの「別れの曲」が和声的に共通な部分があることを利用して、一人で同時に演奏する(確か、右手がリストで左手がショパンだったような・・)曲で「おお、凄い発見だ!」と印象深く思ったからです。
ブルーノ・カニーノは、その後も現代の音楽に登場していました。
今夜は、クレメンティ、シューベルト、ショパン、リスト、ブラームス、ドビュッシー、ラヴェル、チャイコフスキー、プロコフィエフ、ヒンデミット、シェーンベルク、ヨハン・シュトラウス(ドホナーニ編曲)のワルツばかりというワクワクするような顔ぶれです。
チャイコフスキーの「5拍子のワルツ」は小品ながら、彼の天才を感じさせる作品です。プロコフィエフの「ワルツ(“子どものための音楽”から)」も、作曲者の才気溢れる佳品で、私は中学時代に、この曲から作曲上の影響を受けました。ヒンデミットの「ボストン」あたりから20世紀っぽくなっていき、シェーンべルクの有名な「5つのピアノ曲」の「ワルツ」では、一般の音楽愛好家がイメージするであろう現代音楽の原型が現れます。
>9月24日の過去のできごと
1501年 初めて確率論を論じ「ギャンブラーにとって、全くギャンブルしないことが最大の利益となる」と言ったイタリアの数学者ジェロラモ・カルダーノ誕生(3次方程式の根の公式、4次方程式の解法も示した)。
1884年 「ハイケンスのセレナーデ」で知られるオランダの作曲家、ジョニー・ハイケンス誕生。
1896年 「華麗なるギャツビー」で知られるアメリカの小説家、F・スコット・フィッツジェラルド誕生。
1927年 日本画家の加山又造誕生。
1934年 小説家の筒井康隆誕生。
1947年 マンガ家の山岸涼子誕生。チェルノブイリ事故後の「パエトーン」は読みごたえがありました。
1952年 明神礁(伊豆諸島の南にある海底火山)での噴火を観測中の海上保安庁の測量船が噴火に巻き込まれ、31名全員死亡。
1970年 ソビエト(当時)の月探査機ルナ16号のカプセルが月の土壌サンプルを採取して地球に帰還。アポロ11号とは異なる意味の技術的快挙を成し遂げる。
1973年 小沢征爾がボストン交響楽団の常任指揮者に就任し初ステージ。
1989年 フランスの高速鉄道TGVがパリ-リヨン間で世界初となる時速300km営業運転開始。
2004年 フランスの小説家、フランソワーズ・サガン没。
定点観察 あまり変わり映えしないところがオオアレチノギクのがんばりかも。
朝まで残った昨夜(あるいは未明)の雨のなごり。
>この定期便は、前日の「野村茎一作曲工房日記」の続きとして書かれています。定期便だけお読みの方は連続写真や記事が飛び飛びになる可能性があります。よろしかったら、以下のリンクもどうぞ。