作曲工房定期便 2013-03-14(木)
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>今朝の最低気温6.5度(08:49;さいたま市観測点)、明け方まで雨、のちくもり、9時頃から陽射し。
雨に濡れた早朝の景色
しかし、空には太陽の気配
>モリアキ翁の朝食後、今日の午前中は「ルーム・クリエイター」という部屋の音場を作るパネルを体験してきました(日本ピアノギャラリー、光が丘本店ショールーム)。
>この店のCスタジオには、森田ピアノ工房が手がけたヤマハのG3(そろそろ再整音の時期が近い)があって、その部屋でルームクリエイターがあるコンディションと、そうではないコンディションで弾き比べてきました。
>最初はあまり期待していなかったのですが、ピアノの音に詳しくない人でも分かるほど音色と響きが変わり、まるで名人が整音したかのような、その美しさに驚きました。
>いったいどういうことなのだろうか、と不思議に思ったのですが、謎は解けませんでした。
>決して安価ではなく気軽に導入できる感じではないのですが、整音を任せられるピアノ技術者が少ないことを考えると、選択肢のひとつであるのかも知れません。
>地震情報(日本域におけるM5.0以上、あるいは最大震度4以上の地震についてお知らせします)
>気象情報
>観測史上1位の値 更新状況(閲覧可能なのは今日だけです)
降水量などの記録が多くの観測点で記録更新されています。
>今日のFM番組から
・午後2時00分 クラシックカフェ
今日放送されたベートーヴェンの「交響曲 第1番 ハ長調 作品21」は交響曲の傑作です。副題や愛称がなく、話題に登ることの少ない交響曲ではありますが、作曲家から見ると驚くべき革新性と堅牢な構成力をもった曲です。
ハ長調なのに、意表をついて曲はヘ長調の属七で始まります。それがヘ長調の主和音に解決。間(かん)、髪(はつ)を入れずハ長調の属七が現れ、ハ長調の主和音に解決してホッとする間もなく、ト長調の属七が現れるという鮮烈なオープニングです。これを聴いただけで、耳の良いウィーンの音楽愛好家たちは天才の登場を予感したことでしょう。第3楽章のメヌエットは、メヌエットだと思って聴いていると、ひっくり返るほどびっくりしますが、これが最も革新的な楽章であるかも知れません。この楽章を第7番の第3楽章として演奏してみても違和感がないほど成熟度が高いと思うのですが、いかがでしょうか。
今日のプログラムにはありませんでしたが、交響曲第2番は交響曲の大傑作です。初演は人々の期待を裏切らない「人々の想像力を超えた」ものであったことでしょう(その演奏が成功したのかどうかは寡聞にして知りませんが)。
最初の2曲で、交響曲の傑作を書き尽くしてしまったベートーヴェンが、音楽史上空前ともいえる驚愕の第3番を書いて賛否両論の議論の嵐を巻き起こしたのも、さもありなんという感じです。4番から後の交響曲を書くベートーヴェンは、さながら「精密な暴走列車」のような作曲家であったと形容したいと思います。
・午後7時30分 ベストオブクラシック・セレクション ヤン・リシェツキ ピアノ・リサイタル
知らない名前だったので調べてみると、ヤン・リシェツキ(一般にはリシエツキと表記されるらしい)は1995年生まれのカナダのピアニスト。誕生日がくれば今年18歳。どんなピアニストなのか楽しみです。
プログラムはバッハ、ベートーヴェン、リスト、メンデルスゾーン、ショパン。メインプログラムはショパンの「エチュード作品25全曲」
>3月14日の過去のできごと
1681年 ドイツの作曲家、ゲオルク・フィリップ・テレマン誕生。
1804年 オーストリアの作曲家、ヨハン・シュトラウス1世誕生。
1835年 イタリアの天文学者、ジョヴァンニ・スキアパレッリ誕生。火星の線状模様を発見してcanali(水路)と命名。それが英語に翻訳された際にcanals(運河)となって、あたかも人工的な地形であるというような説が流布されることになった(想像上の火星人の誕生)。
1853年 スイスの画家、フェルディナント・ホドラー誕生。
1863年 歴史家で評論家の徳富蘇峰(とくとみ・そほう)誕生。小説家の徳冨蘆花(ろか)は弟。
1879年 ドイツの理論物理学者、アルベルト・アインシュタイン誕生。
1883年 「資本論」で知られるドイツの経済学者のカール・マルクス没。
1932年 アメリカの実業家で発明家ジョージ・イーストマン没。イーストマン・コダック社の創立者で、後にイーストマン音楽学校を設立。
1969年 リトアニア生まれのアメリカの画家、ベン・シャーン没。
1970年 日本原子力発電敦賀発電所が営業運転開始。日本最初の商用軽水炉(軽水炉としては最初ということで、これより早く東海発電所で黒鉛炉が商用運転を開始、現在は廃炉)。2012年の時点で、敦賀1号炉は世界で7番目に古い原子炉。
1979年 日本全国の電話網で、交換手を要しない自動化が完了。
1986年 ハレー艦隊: 欧州宇宙機関のハレー彗星探査機「ジオット」がハレー彗星の核から600kmの距離まで接近。
1991年 広島新交通システム橋桁落下事故。14人の死者のうち車ごと押し潰された9人が即死(クルマはわずか50センチの厚さにまで潰された)。この事故を間一髪で免れた人の目撃証言を聞いて、その日一日私は怖くて動けなくなってしまいました。今でもその時の気持ちがフラッシュバックして怖くなります。