朝の定期便 2012-11-16(金)
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>今朝の最低気温6.0度(06:45;さいたま市観測点)、快晴。
>遅くなりました。午前中のレッスンが日時変更になったので、定期便更新前に、放送大学の講義(地球のダイナミクス’10 第7回「ダイアモンドと変成岩」)を受講してしまいました。
>ダイアモンドと聞くと宝飾品や工業材料を思い浮かべてしまいますが、地質学では指標となる結晶なのでした。
>ダイアモンドとグラファイトはどちらも純粋な炭素ですが、変成相によって結晶構造が決定します。
>ダイアモンドは深いマントル内部で作られて地上に昇ってきたことになります。ですから、主に安定大陸(非常に古い)にあるキンバーライトという鉱物から産出されます(キンバーライトそのものはダイヤモンドよりもずっと新しい、マグマに由来する鉱物です)。
>指標としてのダイアモンドは顕微鏡でも見えず、鉱物サンプルにレーザーを照射してダイアモンドシグナルを検出することによってその存在を確認します。
>そのような微小ダイヤモンドはキンバーライト以外の変成岩からも確認されるようになりましたが、それらが分かったのは1990年代以降という、つい最近のことだそうです。
>講義のしめくくりは日本のような活動領域では存在しないであろうと考えられていたダイヤモンドが、ナノメートルサイズではありましたが発見されたという報告でした。
>またまた地質学上の謎(=研究課題)が現れたことになります。
>この講義と「現代地球科学」「惑星地球の進化」などを、原子力工学の研究者が受けていたならば、決して日本に原発を作ろうとは思わなかったことでしょう。
>なぜなら、環太平洋造山帯に位置する日本の地殻は、地質学的には鍋で沸騰する熱湯の表面のような極めて活動的な状態であることがよく分かるからです。
>面白さに興奮して、ついついどうでも良いこと(学術的には重要だけれど、定期便で読みたい人はいないかも)を書き連ねてしまいました。
>昨夜の作曲工房日記にも書きましたが、今日はフルートアンサンブル・フラッシュの第19回演奏会が原宿教会で開かれます。
>私への委嘱回数、初演回数がともに多い、縁(えにし)深い皆さんです。詳細は「作曲工房日記」をご覧ください。
>私は、出席率の高いコンサートなのですが、今夜に限ってカミさんが仕事で遅くなるために私は家を空けることができず、行くことができません。
>今日の夕方、西空低く、月齢2の細い月と火星が、射手座で4°以内まで接近します。一般的な小型双眼鏡の視野に収まります。
>高度が低いので、西空の視界が開けた場所、あるいはスーパーの屋上駐車場などが狙い目だと思います。
>月齢2の月は本当に細く、ふつうは見逃してしまいがちです。多くの人が三日月であると思っている形が月齢4程度ですから、三日月さえあまり見たことがないという可能性があります。
>まだ明るさの残っている空ですから見えませんが、双眼鏡視野内、火星と月のすぐそばに三裂霊雲(M20 / NGC6514)と干潟星雲(M8 / NGC6523)があります。そう考えるだけでワクワクします。
>地震情報(日本域におけるM5.0以上、あるいは最大震度4以上の地震についてお知らせします)
>気象情報
>観測史上1位の値 更新状況(閲覧可能なのは今日だけです)
11月の第1位の各記録が更新されています。
>今日のFM番組から
・午後2時00分 オペラ・ファンタスティカ
マーラー「交響曲 第2番 ハ短調 “復活”」(ジュゼッペ・シノーポリ / フィルハーモニア管弦楽団と合唱団)
・午後7時00分 ベストオブクラシック NHK交響楽団 第1740回 定期公演(指揮:エド・デ・ワールト)
ブルックナー「交響曲 第8番 ハ短調(ノヴァーク版)」
>11月16日の過去のできごと
1706年 ベートーヴェンから「クロイツェル・ソナタ」を献呈されたフランスのヴァイオリニスト、ロドルフ・クロイツェル(ロドルフ・クレゼール)誕生。
1895年 ドイツの作曲家、パウル・ヒンデミット誕生。
1913年 マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」第1巻刊行。
1940年 ハチャトゥリアンの「ヴァイオリン協奏曲」初演。
1965年 ソ連が史上初の金星表面着陸を目指した探査機「ベネラ3号」を打ち上げ。1966年3月1日に金星に到達したが、通信途絶により金星の情報は得らず。