朝の定期便 2012-06-10(日)映画「ピアノマニア」
270595(昨日との差分32)
>今朝の最低気温18.1度(00:11;さいたま市観測点)、晴れ。昼過ぎから雲が多くなって来ました。
>遅くなりました。たったいま、映画「ピアノマニア」を観て帰宅したところです(さいたま芸術劇場映像ホール)。
>うちのカミさんは、音楽のことはもちろん、ピアノのことも何も知らない人なのですが、上映後きっぱりと「すごく面白かったわ(「わ」は全く伸ばされなかった)」と言いました。これがもっとも端的な映画評でしょう。
>制作側にはエンターテインメントを作ろうという意図はなかったことでしょう。実際、そのような映画ではありません。
>しかし、これ以上のエンターテインメントはあるのだろうか、というような面白さでした。特筆すべきはカメラワークの見事さ、それだけも見る価値があるかも知れません(とんでもない、それだけではもったいなさすぎる!)。
>オープニングでバルトークの第2コンチェルトが流れたので期待が高まったのですが、本編にバルトークは1曲も登場しませんでした。しかし、そのようなことはあっという間にどうでも良くなってしまいます。だって面白すぎ。
>主役(ヒーロー)は実在の調律師シュテファン・クニュップファー。・ヒロインはハンブルク製D274<245番>ほかのピアノたちです。豪華な脇役はピエール=ロマン・エラール、ランラン、アルフレート・ブレンデル他。
>彼らの人柄や日頃の姿を垣間見ることができる貴重な映像満載です。
>エマールがバッハのフーガの技法の録音を1年後に控え、ピアノの準備が始まります。エマールとシュテファンの2人が究極の整音を1年間かけて追究していくのです。
>もちろん、その間に2人とも別のたくさんの仕事をこなします。
>それでも、2人の頭の中にはフーガの技法を弾くための理想のピアノ像が作られていきます。
>シュテファンは、クラビコードやチェンバロの専門家に意見を求めます。
>エマールは、さらにピアノにオルガンの音を求めてきます。
>こんな調子で書いていたら終わらないので、一気にラストに進みます。
>いよいよ録音。ここでまた、信じられないようなマニアな人たちが現れます。ドイツ・グラモフォン(たぶん)の録音エンジニア。
>彼らはエンジニアでありながら、ミュージシャンとしても一流で、楽譜を読みながら、その音色や流れに対してミキシングルームでハイレベルな評価をつぶやきます。
>ピアニストを加えた録音の視聴時には「そこ、そこのF。楽譜にマークしてあります。その長三度が高い」と言ってNGを出すシーンでは、これこそ本物の録音エンジニアであると思いました。本来ならば、調律師とピアニストが先に気づくべきポイントです。
>残念なことに、映画では音色の変化まで聴きとることは難しく、やはり生音(なまおと)で変化していくところをダイレクトに感じなければ実感は持てないかも知れません。
>一度聴こえてしまうと、その差は微妙どころか、大きな差として認識できます。
>実際にご自分のピアノで体験なさるのなら、京都の「森田ピアノ工房」(森田歩さん、ご本人は引退と仰ていますが森田裕之さん)、または「日本ピアノギャラリー」の中山宏一さん(3人とも野村茎一作曲工房のオフィシャルピアノ技術者の皆さんです)にご依頼を。
>ピアノ人生がすっかり変わってしまうことでしょう。
>今日は、このあと自分のピアノのアクションを引っ張りだしてメンテナンスします。
>るんるんるん。
>今日は雑節の入梅(太陽黄経80度)。実際に各地から梅雨入りのニュースが。
>地震情報(日本域におけるM5.0以上、あるいは最大震度4以上の地震についてお知らせします)
今日06時00分頃、台湾付近(北緯24.4度。東経122.3度)を震源とするM5.9の地震がありました。日本域における最大震度は、与那国町の3。
>気象情報
>観測史上1位の値 更新状況(閲覧可能なのは今日だけです)
>今日のFM番組から
オンエアを終了したレギュラー番組の一部を省略します。
・午前9時00分 名演奏ライブラリー スペインの名歌手 テレサ・ベルガンザ
・午後2時00分 きらクラ!
・午後6時00分 現代の音楽 演奏家に聞く エレクトロニクス・有馬純寿(2)
・午後7時20分 ブラボー!オーケストラ 東フィル 第813回オーチャード定期演奏会から(2)
・午後8時20分 リサイタル・ノヴァ 竹山愛(フルート)
>6月10日の過去のできごと
1786年 10日前の地震で中国四川省の大渡河にできた天然ダムが崩壊。10万人が死亡。
1819年 フランスの画家、ギュスターヴ・クールベ誕生。
1838年 電流の単位アンペアに名を残すフランスの物理学者、アンドレ=マリ・アンペール没。
1849年 ドイツのピアニストで作曲家のフリードリヒ・カルクブレンナー没。
1865年 リヒャルト・ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」初演。
1880年 フランスの画家、アンドレ・ドラン誕生。
1899年 フランスの作曲家、エルネスト・ショーソン没。
1926年 スペインの建築家、アントニオ・ガウディ没。
1931年 ブラジルのミュージシャンで、ボサ・ノヴァの創始者のひとりであるジョアン・ジルベルト誕生。
1934年 イギリスの作曲家、フレデリック・ディーリアス没。
1992年 作曲家、中村八大没。
2003年 NASAの火星探査機スピリット打ち上げ。